Fueuwear、アップサイクルとの出会い

表現手法への衝撃



支配人は2013年から京都芸術大学通信教育部にて空間演出デザインを学んでいました。同級生の年齢層は下は18歳から上は70歳。全員社会人で自分でお金を出して学んでいるからヌルい人は一人も居ません。2015年のある日、同級生から「使い古した消防ホースはどう処理しているの?」と聞かれたことがきっかけでフォイヤーウェア、アップサイクルという表現を知ることになります。質問の主はフォイヤーウェアジャパンのゼンペルさん。ゴミとなった消防ホースからプロダクトを作るというロジックに衝撃を受けました。僕たちの仕事では消火栓という所に収められている消防ホースが関係しますが、消防車に積載されている消防ホースも目的は同じです。同時に、自分にはなぜこの発想がなかったのか悔しくてアップサイクルについて調べまくることとなります。

ギャラリーが生まれた日

SDGs12番 −作る責任使う責任−

フォイヤーウェアを取り扱うことが決まったとはいえ、どう展開していくのか悩みました。僕はカバンを売りたいわけではない。ましてやアパレルをしたいわけでもない。「建設業」に育ててもらって今があるからそことは切り離したくない。どう表現していくかについて1年ほど考えていた時に、国連で制定された「SDGs」を知る機会がありました。最初は何のことかわからなかったけど、−作る責任使う責任−という言葉がスッと体内に入っていく事を感じます。『Gallery Silencio』と支配人の卒業制作であるアップサイクルデザイン『ケーブルコミュニケーション』が生まれた瞬間です。

ギャラリーコンセプト

アップサイクル

消防設備業を営む会社の「環境事業」のひとつとして2017年にギャラリーシレンシオは生まれました。廃棄物をマテリアルとし、更にそれらを昇華させ新しい価値と循環を生む「アップサイクル」。その概念は、世界的にスタンダードな流れとして定着していますが、日本においてはまだまだ奇抜なアプローチとして捉えられています。シレンシオでは、アップサイクルを世界から学ぶためにヨーロッパのふたつのアップサイクルブランドと契約し展示と販売を行なっています。また、空間におけるアップサイクルの価値とその影響を実験的に行っており、建設業でありながらも視点を変えることで他との差別化を図り、建設業のイメージアップや雇用に結びつける試みも行なっています。

空間コンセプト

イデアは静寂の中から生まれる

ギャラリーシレンシオの全ては、支配人の中にある小さな小さな静寂から生まれています。暗闇にあるその静寂が、未来に向けどのように変化して行くのか。ギャラリー空間は、黒から白へと変化する過程の色彩をベースとし、無駄を削ぎ落としシンプルに。開店中も鍵をかけ、迷い込んだ森にひっそりと佇む小屋のように静かに存在する空間。

取扱作品

「世界」から学ぶ、「もったいない」から学ぶ

世界にアップサイクルという概念が生まれて約20年以上が経ちます。僕たち日本人がどれだけ頑張っても、すでにスタンダードとなっている世界のアップサイクルデザインやアップサイクルアートから学ぶことはまだまだ多く、追いつけていないのが現状です。ギャラリーシレンシオでは「世界」からアップサイクルを学ぶために、ヨーロッパのふたつのアップサイクルブランドと契約し、より身近に本場のアップサイクル作品を体感することができます。また、日本のアパレルブランドとのコラボから生まれた作品、関西の清掃活動から生まれた作品、運営会社から出る新品でありながらゴミと扱われる運命の建設用電線を使ったアップサイクル作品。それらの作品の展示と販売を行なっております。

運営コンセプト

「ワンパーソン・ギャラリー」

消防設備業を営む会社が消防ホースからなる作品を販売する。悪い話ではありません。ですが、人々の命や街の歴史を守ってきた珠玉の作品を扱うには様々な問題がありました。たどり着いた答えが「昼は事務所、夜はギャラリー」という運営。そして、サービス全般を血の通ったものにするため、ギャラリーはアポイント制をとっており、その全てを支配人自らが行う形態としています。

ギャラリーシレンシオから皆さまへのお約束

ワンパーソンギャラリーならではのおもてなし
ギャラリーシレンシオがワンパーソン・ギャラリーを貫くのは、心のこもったサービスを提供するためです。ひとりで何でもやるのは大変ですが、小さい会社において悠長なこと言っているわけにはいきません。まだまだ進化の過程にあり、ご不便やミスを犯すこともあるかもしれませんが全てはお客様のために伝達者として日々精進に励んでおります。

作品は適正価格で提供いたします
作品は、作家、デザイナー、アーティストの熱量、時間、技術、経験を踏まえた上でディスカッションを重ね
決定した価格で提供いたします。過剰な提示はしないことをお約束いたします。


一般的なセールは絶対に行いません
昨今、作家、デザイナー、アーティストの仕事の値段は下落をたどる一方だと感じています。
足元を見られているとも言えます。先にも述べたように、ギャラリーシレンシオはその仕事と姿勢を
大事にして生まれた作品の展示と販売をしております故、それらの情熱を踏みにじるようなセールは一切行いません。
但し、顧客様やギャラリーを大事にしてくださっているお客様に対しての、ギャラリー負担での割引や
シークレットセールは除かせていただきます。


営業について

現在、ギャラリーシレンシオはリニューアル中となっており、対面での接客は停止させていただいております。コロナウィルの蔓延によりリニューアル計画を一からリデザインすることとなったためお時間を頂戴しておりますが、アポイント再開は2021年2月中を予定しております。運営会社、ギャラリーのウェブサイトはその後にリニューアルいたします。 休館日:毎週月曜日

「ギャラリーの所在地」



住所:石川県金沢市桜田町1-221
Tel:076-255-3068(19時〜21時受付)