◆ホースの性質上、1点1点風合いが異なりますので、ご了承ください。
◆寸法について:実寸しておりますが、多少の誤差はご容赦ください。
◆写真について:光や影の都合上、実際の色味と異なる場合があります。
◆また、作品によって見え方に多少差が出る場合がありますのでご了承ください。
◆男性モデル身長173cm、女性モデル身長161cm
■マテリアル
本体:消防ホース
内部内袋:パラシュートシルク
■サイズ
本体: H 23 x W 34 x D 18 cm
ハンドルドロップ: 15 cm
ショルダーストラップ: cm 〜 cm
■デザイン
『これは全てゴミから生まれた作品です』
ポリエステルジャケット製では絶対に不可能な表情を持つナイロン製の消防ホース。マテリアルに対して多方面からのアプローチを行い、完全手作業による丁寧な工程を重ねる事でマテリアルの持つ特性を極限までアップサイクルしている「Elvis & Kresse」。
複数のホースを使用しているように見える本体の表情は、それぞれに表裏を使用する事で偏らないデザインとなっております。長年の消火活動により染み込んだ水分跡や傷、印字の配置が「世界にひとつ」だけのバッグへと昇華します。
細くしなやかに見えるハンドルとショルダーストラップの芯は硬く、ミシンをゆっくり進めながら消防ホースにて包み込んでいます。バックルカラーは本体によって使い分けており、Dカンの位置を対角に配置することで身体に対して角度をつけ、荷物を取り出しやすくしています。
鞄内部の素材はウェールズから調達したパラシュートシルク。ポケットふたつ、ファスナーポケットひとつ。一辺倒になりがちな内袋の存在感をパラシュートシルクの滑らかさと独特の香りで私たちの視覚と嗅覚に訴えてきます。
サイズは小柄な女性には少し大きいと感じます。
持ち歩く荷物が多い女性や、中性的なアイテムをお求めの男性にお勧めいたします。
■支配人より
「Elvis & Kresse」は消防ホースをメインに様々なマテリアルを組み合わせ作品を生み出しています。元素材の持つ能力を利用し掛け合わせることにより次元を高めている。「Elvis & Kresse」は、アップサイクルのお手本となるべきブランドではないでしょうか。
では「LARGE POST BAG」のご紹介です。
画像は正面から反時計回りに撮影しております。
本体正面
3枚のホースにて構成されています。
上から順に、裏→表→裏。
裏面(水が通る部分)にはゴムや樹脂が内貼されており、それを除去した後、プレスやスライスといった加工を施すことで軽量化を図ります。聞いただけでは気が遠くなる作業ですが、その地道な工程がプロダクトの豊かな表情をして生み出しています。
内張やその糊を除去すると、ゴルフボールのような表情を持った面が現れます。
表面にはそれに加え凸線状のボーダーラインが形成されています。
これは素材として秀逸な特性かと思います。
本体正面上部やや右
真ん中に傷があります。「Elvis & Kresse」は製品後の検品時に傷や擦れなどの補修を「ある程度」はしますが、基本、それらは味として残した作品となっています。
また、輸送時にハンドルが押さえつけられてできたであろう凹みが両面にあります。フィッティング画像で、よりわかりやすく撮影しております。
本体正面上部やや左
ネ革もホースを用いています。「Elvis & Kresse」のスタートは、ジェームスとクレッシが毎年数十トンの消防ホースが埋立処理されていることを知りその事実に愕然とした事から始まっています。その後のブランド姿勢にも全くブレを生じる事なく、ゴミとなった素材を使い切る事を徹底している印象を受けます。
左斜め
ホースがまるで製品染めをした革製品のようにうねっています。ボーダーが美しいですね。
これだけのうねりがあると作品ごとの個体差(がたつきなど)が出てくるのですが、「Elvis & Kresse」の作品からはほぼその傾向が見受けられません。それを実現しているのが「ホースをプレスする」という前処理です。何でもそうですがやはり下処理は大事なんだなと感じます。
僕の作品であるケーブルコミュニュケーションも下処理に膨大な手間と時間をかけています。が、その労力ゆえに懐疑的になった時期もありましたが、「Elvis & Kresse」の作品を見ているとそれも必要な手順なのだと納得させられます。
真横
「Elvis & Kresse」のホースメインの作品は赤と黄色。プリントブランケットの黒も加わりますが、バックルやファスナーは素材の色によって変更をしています。赤ホースの金具は全て「ブロンズ」に統一されています。
裏面右斜め
裏面正面
フォントサイズと間隔が表面と違うので、おそらくは別ホースを使用しています。
本体正面真ん中あたりには擦れ傷があります。
裏面斜め左
真横
側面は2枚のホースで構成されており、こちらもそれぞれに表裏を使用しアシンメトリーとなっています。
ホースで作られたファスナーテープ下部、縫合時の糸が少し出ていますが全く嫌らしくないですね。
正面右斜め
玉縁にもホースを使用する徹底ぶりに目が行きます。
底面
底面接写
底鋲ならぬ底ホース。僕が作り手だったら迷わず鋲を使うとこですが、この発想はすごいと感じています。防水性に富んだ消防ホースをマテリアルとしているからこその表現だと思います。
正面傾斜
一番下のホースには永年の水の染み込み跡が見られます。
明らかにデザイン的に一番下部に持ってきていると感じます。
ファスナースライダータグ表
2枚のホースを接着しているタグ。表面にはブランドロゴがレーザーにて刻印されています。
ファスナースライダータグ裏
「Made from rescued materials」と刻印されています。素敵すぎますね。
個人的に日本語は世界一すばらしい言語だと思っていますが、こういった部分で様にならないとこが辛いですよね、、
ハンドル根元
斜め横から
ショルダーストラップ
「Elvis & Kresse」の作品は、各部位の強度や頻度を考えて設計されています。
本体には薄くスライスしたホースを、ストラップには無加工の肉厚ホースをそのまま使用しています。
長さ調整はその硬さ故に最初はなれないかと思いますが、ベルトがこれだけの厚みのものを使用していると安心です。
こういった素材調整はイングランドのホースだからこそできる技であり、ドイツのフォイヤーウェアや日本のホースでは不可能です。
本体ショルダーストラップ装着
本体ショルダーストラップ装着
ショルダーストラップが付いてくる「Elvis & Kresse」の作品全ては画像のようにD管が対角上に配置されており、肩掛け時に荷物を取り易い角度がつくようにしてあります。素晴らしい配慮だと感じます。
本体内部公式画像
撮影するという意味で、ポストバッグはその構造上内部が見えにくくなっていますので、公式の画像をお借りしてきました。
本体内部の内袋は、ウェールズでゴミとなったミリタリーパラシュートシルク。
手触りの滑らかさと独特の香りが殺風景になりがちな内袋を引き立たせ、作品の持つ価値観を高めているように感じます。
本体内部
公式画像とは違い、シレンシオに入荷した作品のパラシュートシルクの色はベージュとなります。
ファスナーポケットのファスナーテープ補強に使用しているホースは凄いです。
ヤスリをかけ、表面をよりフラットに近づけた上でブランドロゴを刻印しています。
このこだわりは何なんでしょうね。考えられて生まれている作品というのが伝わってきます。
ショッパー
「Elvis & Kresse」の作品は全てこのパラシュートシルクに包まれています。
通常の鞄は画像のようなショッピングバッグのような形をしたパラシュートシルクで包まれています。
ハンドル部分
ブランドロゴが刻印されたホース。こちらもスライスされ薄い状態のタグとなっています。
【女性モデル 身長:161cm】
イングランドのホースの特色として、深みのある色であることが一つ挙げられます。
これは黄色も同様で上品で落ち着いたな色味となっており、それはすなわちどんな格好にも会うことを意味します。
輸送時のハンドル跡がまだ残っていますが、使用していくうちに所有者の形に変化して行きます。それは革製品と同じ理屈です。
【男性モデル 身長:173cm】